台風による大雨や川の氾濫、突然のゲリラ豪雨で車が水没したっていう話を聞くとすごく怖いなぁって思います。
命からがら逃げてきて助かったあと、気になるのは水没した車のこと。
水没しても修理すればまだ乗れるのかな?車両保険って適用になるの?廃車にしたほうがいいの?ということが気になったので調べてまとめてみました。
水没した車って走っていいの?
車のサイズにもよりますが、乗用車ならタイヤが半分以下が浸かる程度なら問題なしと考えて良さそうです。
ただ、一般的にはマフラーの排気口、バンパーの下くらいまで浸水する、または水たまりをスピードを出して運転しているとエンジンルームに水が入りエンストします。
特に海水に浸かってしまった場合、金属の腐食は徐々に進行するため、サビの発生が数日後から数カ月後にわかることもあり、リスクは避けられません。
後日、修理をした車に乗っていても、電気系統のショートにより火災が発生する危険もあるんです。
水没してしまった車にまだ乗りたいですか?
水没車は電気系統のトラブルが出る、座席やマットからひどいニオイがする、ボルトなど金属はサビます。
カーナビやオーディオ、電動シート、運転を制御するための電子部品などに、水と細かいドロが入り込んでいます。
すべてを分解して取り除く修理が必要になってきます。
車の水没って保険使えるの?
どうしても車を修理して乗りたい場合、全部自費で修理しなければいけないんでしょうか?修理代って保険でまかなえないんですかね?
調べてみると、自賠責は「交通事故被害者救済のため」の保険なのでバツ。使えませんでした。任意保険の車両保険でなら修理費用が出る場合があります。
ただ、約款をちゃんと確認しましょう。約款もしくは保険会社のホームページに詳しく記載されています。たとえば、車両保険の保証内容を詳しく書いてあります。
「自宅・車庫での水災」を補償というのは、自宅の車庫に車を置いていたときだけの補償です。
なので、台風や豪雨で買い物にでかけた先のスーパーの駐車場で水没した、または道中で水没した場合は、「火災・らくがき・いたずら・台風」で補償されます。
この下の例は私の場合ですが、ご自身の入っている車両保険の内容によっては、「自宅の車庫に停めている時に水災にあった場合のみ補償する」などの特約しかつけていない場合があります。
自動車保険の更新時にいちいち約款なんてちゃんと見ないですよねぇ。
郵送で送られる約款なんか、字が小さすぎて老眼じゃ見えへんし。でも時間の有るときにちゃんと見るようにしましょう。
もし、「あっ!特約ついてないやん!」というのが後でわかった場合は、追加料金を払えば特約をつけてもらえる会社もありますので、一度確認したほうがいいです。
あきらめも肝心です
もうね、水没してしもうたら、ハッキリ言うて買い換えたほうがいいです。後から後から絶対に修理地獄が待ってますから。
車両保険の水災が適用されるなら、保険金で買い換える車の頭金にして手放したほうが賢明だと思いますよ。
あ、車のローンが残っている場合は先に残債を支払ってしまいましょう。
車を手放すなら自動車税のことを考えて
車を手放す!と心が決まったら、自動車税がかかってくるまでに手放すこと。
4月1日時点での車の所有者に税金がかかります。手放すって決めてるのに税金だけ払うなんてもったいないですからね。
水没車をなるべく高く買い取ってもらうなら
買い換えよう!と言っておきながら、こんなこと言うのもなんですが、「水没車は冠水履歴有り車両」として一番買取業者から敬遠されます。当たり前ですけど。
でも買取業者によっては、車の部品を海外へ輸出しているので、水没車でも買い取ってくれるケースが結構あります。
日本の車は海外では「故障しない車」として昔から人気があるんですよね。
普通の中古車なら状態が悪くても高価で売れる可能性があります。
20万キロの走行距離でも故障しないという日本車は水没だろうがなんだろうが、まだまだ使える部品なら海外では売れるんです。
最近の気象変化でゲリラ雷雨や大型台風の発生が増えている。
ちかごろゲリラ豪雨がやたら多いし、台風も大型化してきていますよね。今まで上陸したことのない東北地方にまで上陸したでしょ?もうホンマ怖い。
最近はゲリラ豪雨で道路や駐車場があっという間に冠水して水没するという被害が増えています。ホンマ、車を運転する人にとっては他人事ではありませんよね。
水没事故は自宅の駐車場に置いておく時より、車で移動中に被害にあうことの方がはるかに多いって知っていましたか?
急な天候の変化に気をつける、前もって天気予報で分かっているような情報なども参考にして水没被害にあわないよう気をつけてください。
危険?!ハイブリッド車、電気自動車は普通の車と違う?
最近の車はほとんどが電子制御のため水に非常に弱いですが、ハイブリッド車や電気自動車は大きなバッテリーが搭載されているため感電の恐れがあり危険だと聞きます。
メーカーは「むき出しのバッテリーでない限り、ハイブリッド車が水没しても安全だ」というようなことも言ってます。
実際、東日本大地震の時でもハイブリッド車の漏電は一件もなかったということですが、「絶対に安全」ということはどんな場合もありません。
水没している車の状態は外から見ただけでは絶対にわかりませんから用心するに越したことはありません。
国土交通省がハイブリッド車の水没について下のように書いてますので十分注意してください。
水に浸った車両は、外観上問題がなさそうな状態でも、感電事故や、電気系統のショート等による車両火災が発生するおそれがありますので、以下のように対処して下さい。
1.自分でエンジンをかけない。2.使用したい場合には、お買い求めの販売店もしくは、最寄りの整備工場にご相談下さい。特に、ハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)は、高電圧のバッテリーを搭載していますので、むやみに触らないで下さい。
3.なお、使用するまでの間、発火するおそれがありますので、バッテリーのマイナス側のターミナルを外して下さい。
引用:国土交通省
車が水没しそうになったらどうしたらいいの?
大雨などの被害で水没した車は、水圧でドアが開かないので車内に閉じ込められてしまうケースがあります。もし水没しそうになったら、あわてずに次のように脱出してください。
すぐエンジンを止める。
車はエンジンの重みで前方から徐々に沈みます。車体が水に浮かんでいる状態ではドアは水圧で開けることはできません。
スライドドアの場合、水圧に関係なく開けることが可能です。落ち着いて行動しましょう。
下の動画はJAFがYouTubeで公開してる動画です。怖いけど、水没したらこうなるんやでということを観ておいたほうがいいと思います。
「クルマが水没!!水深何cmまで運転席ドアは開くか?」(セダンの場合)
ドアが開かない場合は窓から脱出する。
窓が開かない場合は傘の先端部分やその他鋭利なもので窓ガラスをたたき割って脱出する。
窓が割れない場合はどうするか。すごく怖いですが、車内と外の水圧が同じになるまで待つ。
水圧が同じならドアは水の重みでゆっくり開きます。
この場合、ハンドルがすべて水に浸かる程度、座席に座っているドライバーの肩あたりまで水没しないとドアは水圧に負けて開けられません。
パニックになりそうな状況ですが、落ち着いて行動しましょう。
※こういう怖い目にあわないためにも、ふだんから脱出アイテムを用意しておきましょう。
道路が冠水しそうになったら
出先で豪雨にあって、道路が冠水しそうになったら、運転をすぐにやめて路肩に車を停めて外へ出て下さい。
運転席に座っていると、道路の水位には気が付きにくいです。他の車の状況などを見て判断することが大事です。
特に線路の高架下などは雨水が大量に溜まっていて、そこへ入ってしまうと車が浮き上がり前に進めなくなってそのうち沈みます。絶対に入らないようにしましょう。
今まで降った大量の雨のせいで、マンホールのフタが外れている場合もありものすごく危険です。
水たまりは歩かないようにしましょう。
また、水がひいたからといって水没した車にもどりエンジンを掛けるのは、感電する場合もあるのですごく危険です。絶対にやめること。絶対です。
集中豪雨にあって、それでも車を運転せなアカンときもあると思います。
そんな場合に注意することは、スピードを出さないこと。スピードを出して走行するとエンジンルームに水が入り込みエンストする場合があります。
水たまりは見た目では水深がわからないばかりか、大きく陥没してる場合もある。水たまりは注意が必要です。
また車を駐車中に集中豪雨などにより水位が上がった場合、移動中の深みにはまらないよう注意しながら高台に移動するなどしましょう。
まとめ
今回は、水没した車についてまとめてみました。
・水没車は基本修理地獄!特にハイブリッド車は危険!
・車両保険に入っておこう!
・車両保険は水災の特約をつけておこう!
・水没車でも売れるンスよ!
・豪雨にあったら水没する前に路肩に停めて!
・水没しちゃったら、車内と外の水圧が一緒になるまで待って!
・最悪、窓割って脱出して!
とにかく、豪雨の予報を気をつけて安全運転しましょう!